【moomoo証券】IBM、量子コンピュータ期待で急騰後に調整:チャートが示す次の展開とは

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IBM IBM は、米国政府による量子コンピューティング支援策を背景に、わずか数週間で50%超上昇し過去最高値を更新しました。しかし、その後は利益確定売りなどから約15%調整しています。

今回は、 IBM のファンダメンタルズとテクニカルの両面から、今後の展開を整理します。

■ファンダメンタルズ分析

IBM は5月21日、単日で12.4%上昇。背景には、米商務省が量子コンピューティングの国内サプライチェーン構築を支援するため、米企業9社に総額20億ドル超のインセンティブを提供すると発表したことがあります。

量子コンピュータは、量子力学の原理を利用することで、従来型コンピュータを大きく上回る計算能力を実現すると期待される次世代技術です。

このプログラムにおいて、IBMには総額10億ドルの支援が予定されています。資金は、2022年に成立したCHIPS・科学法に基づく予算から拠出される予定です。

IBM はこれに加え、自社でも10億ドルを投資し、米国初となる量子コンピューティング専用半導体ファウンドリー「Anderon」の立ち上げを計画しています。

また、商務省は以下の量子コンピューティング関連企業にも最大3億7,500万ドルの支援を行う方針です。D-Wave Quantum QBTS 、Rigetti Computing RGTI 、Quantinuum  QNT 、Infleqtion  INFQ 、GlobalFoundries GFS
さらにIBMは、今後5年間で100億ドルを投じ、量子コンピューティング事業を拡大する計画も発表しています。これまでに90以上の量子システムを展開しており、業界のリーダーとしての地位強化を目指しています。

加えて、子会社のRed Hatと共同で、「Project Lightwell」を発表しました。50億ドルを投じ、オープンソースソフトウェア向けの新たなAIプラットフォーム基盤を構築する計画で、2万人超のエンジニアが参画するとされています。

■テクニカル分析

過去6カ月のチャートを見ると、冬場の急落後、およそ3カ月間にわたり「レクタングル(ボックス相場)」を形成していました。
スナップショット
このパターンの上限は約258ドルで、重要なピボット(節目)として機能していました。

その後、量子コンピューティング関連の材料を受けて株価は上放れし、
21日指数平滑移動平均線(EMA)
50日単純移動平均線(SMA)
200日SMA
をすべて上回る水準まで上昇しました。
こうした動きは、機関投資家やスイングトレーダーの資金流入を促しやすい環境といえます。

その他のテクニカル指標を見ると、
RSI:過熱圏からは低下したものの、依然として強い状態
MACD:強い上昇モメンタムを維持
9日EMAヒストグラム:プラス圏
12日EMAが26日EMAを上回る状態を維持となっており、全体としては強気のシグナルが優勢です。


■カップ・ウィズ・ハンドル形成の可能性も

レクタングルパターンを除いてチャートを見ると、IBM株はやや左右非対称ながら「カップ・ウィズ・ハンドル」を形成しているようにも見えます。
IBM Rose 50%+ in Weeks, Then Retreated. What Its Chart Says Now

カップ・ウィズ・ハンドルは、一般的に強気継続パターンとして知られており、上昇トレンドが継続する可能性を示唆します。

現時点ではまだ形成途中とみられますが、今後の値動き次第ではテクニカル面でさらに注目される可能性があります。

■総括

IBM は、米政府による量子コンピューティング支援策や大規模投資計画を背景に、市場から再評価されつつあります。

短期的には急騰後の調整局面にありますが、テクニカル面では主要移動平均線の回復やMACDの改善など、ポジティブなシグナルが維持されています。

今後は、量子コンピューティング関連事業の進展に加え、カップ・ウィズ・ハンドルの完成や上値ブレイクの有無が、株価の方向性を左右する重要なポイントとなりそうです。

(本稿執筆時点において、Moomoo Technologies Inc.のマーケットコメンテーターであるStephen “Sarge” Guilfoyle氏は、IBM株のロングポジションを保有していました。)

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