信用分析に関しては、一つの格付けだけでは必ずしも全体像を把握できるとは限りません。格付け機関は同一の発行体や債券を異なる方法で評価しますが、そうした差異は投資判断において有益な情報となり得ます。
そこで、TradingViewにムーディーズの信用格付けを追加しました。S&Pやフィッチに加え、世界三大格付け機関による格付け情報を、当社の債券分析ツールでご利用いただけるようになりました。
信用リスクをより多角的な視点から把握
信用格付けは、発行体や債務商品が財務上の義務を果たす能力を投資家が評価するのに役立ちます。各格付け機関は独自の評価手法、前提条件、格付け尺度を使用しているため、ムーディーズが加わることで、より広範な複数機関による視点が得られ、以下のことが可能になります:
- 各機関の格付けを比較
- 格付けが一致する点や相違する点を特定
- 発行体レベルと個別債券レベルの双方で信用力を分析
- 時間の経過に伴う格付けの変更を追跡
- 信用分析のワークフロー全体をTradingView内で完結
ワークフローへの統合
ムーディーズ格付けは債券のシンボルページに直接統合されており、現在の格付けはS&Pとフィッチの格付けと並んでページヘッダーに表示されます。格付けをクリックすると、各機関の評価の詳細が表示されます。
格付けの推移を分析するには、プロフィールタブ→リスクの順に選択してください。ここでは、以下の項目について、ムーディーズの格付けがS&Pやフィッチの格付けと並んで表示されます:
- 長期発行体格付け
- 短期発行体格付け
- 長期債務格付け
各機関が独自の格付け表記を採用しているため、当社では機関間の比較をより簡単に行えるようにしました。格付けは、以下のように共通の信用格付けの枠組みに整理しています:
最高水準 → 高水準 → 適正水準 → 投機的 → ディストレス
チャートのラベルやツールチップには、各機関独自の格付け表記が、機関名、格付付与日、発行体見通し(利用可能な場合)とともに表示されます。これにより、各格付け機関本来の評価内容を損なうことなく、共通の尺度で格付けを比較することが可能です。
発行体と債券の情報をまとめて確認
ムーディーズ格付けは、発行会社の株式シンボルページでも確認できます。「債券」タブを開くと、発行体格付けと併せて、社債およびそれぞれの債務格付けが表示されます。これにより、ページを移動することなく、発行体の全体的な信用プロファイルから個々の債券の信用力へとスムーズに情報に目を通せます。
債券市場をスクリーニングしながら格付けを比較
ムーディーズはまた、S&Pやフィッチとともに、債券スクリーナーにも統合されています。格付けの列やフィルターを活用すると、債券間の信用度を比較したり、信用基準で検索を絞り込んだり、異なる格付け機関の評価を基に金融商品を見つけたりすることができます。
これにより、個別の債券の詳細を開く前の銘柄探しの段階で、複数の格付け機関による信用分析が可能になります。
詳細から信用格付けを確認
チャートから直接債券を分析する場合、「詳細」からムーディーズ格付けを確認できます。債務格付けウィジェットは、ムーディーズ、S&P、フィッチの格付けを集約し、現在のワークフローを中断することなく、利用可能な信用評価にすばやくアクセスできるようにします。
モバイルアプリにも対応
ムーディーズの格付けデータはTradingViewのモバイルアプリでも利用できるため、外出先でも発行体や債務の格付けにアクセスしたり、格付け機関ごとに比較したり、格付け履歴を確認したりできます。
3大機関の格付けを1つのワークフローで
ムーディーズの追加は、TradingViewの債券ツールキットを拡充する上で、また一つ重要なステップとなります。
ムーディーズ、S&P、フィッチの格付けが債券シンボルページ、発行体ページ、詳細、債券スクリーナー、モバイルアプリ全体にわたって統合されたことで、債券市場全体の信用格付けを1か所で調査・比較できるようになりました。
債券分析をより包括的で使いやすいものにするため、今後も債券関連のデータとツールの拡充を続けてまいります。
TradingViewチーム



