企業の将来が単一の数字で捉えられることはほとんどありません。EPSと収益の予想は有用ですが、事業がどのように成長し、支出し、キャッシュを生み出し、負債を管理するのか、あるいは将来的にどのように評価されるのか常に示されるわけではありません。
だからこそ、私たちは、より幅広いアナリスト予想とともにTradingViewの予想データを拡充し、プラットフォーム全体でより使いやすくなるよう改善しました。これにより、企業の分析を効率化し、より確かな情報に基づいた判断ができるようになります。
シンボルページの全体像
株式のシンボルページでは、企業の財務モデル全体にわたる、より広範なアナリスト予想を確認いただけるようになりました。これらを表示するには、「予想」セクションに移動し、「予想・実績」タブを選択します。
これらの予想は、収益性、経費、キャッシュフロー、貸借対照表項目、1株当たり指標など、企業の財務諸表の主要な領域を網羅しています。具体的には以下の通りです:
- EBITDA
- EBIT
- 純利益
- フリーキャッシュフロー
- 営業活動によるキャッシュフロー
- 設備投資
- 総借入金
- 総資産
- 現金および短期投資
- 投資活動によるキャッシュフロー
- 財務活動によるキャッシュフロー
- BPS (1株当たり純資産)
- 売上原価
- 販売費及び一般管理費
- 研究開発費
- 売上総利益
- 1株当たり配当金
各指標は、単一の値としてではなく、アナリスト予想の分布として表示されます。最小値、最大値、平均値に加え、具体的な数値と予想に反映されたアナリスト数を示す表で確認できます。これにより、市場のコンセンサスと予想のばらつきの双方を把握することが可能になります。
また、これらの予想に基づいた予想バリュエーション指標も追加しました。具体的には、予想PER(株価収益率)、予想PSR(株価売上高倍率)、予想PBR(株価純資産倍率)、予想EV/EBITDA倍率、予想EV/EBIT倍率、予想EV/売上高倍率などが含まれます。これらの指標は、「ファンダメンタル」タブ内の「統計」セクションにある、他のバリュエーションデータと併せてご確認いただけます。
このデータは、将来の財務業績予想と比較することで、現在のバリュエーションをより正しく把握するのに役立ちます。
スーパーチャートの予想インジケーター
スーパーチャート上で予想データを直接分析しやすくなりました。インジケーターダイアログでは、ファンダメンタルセクションに専用の予想タブを追加しました。ここでは、選択した予想指標や予想倍率がグループ化されています。
過去の予想インジケーターに加えて、予想データを活用するための2 つの方法を追加しました:
- ローリング予想: 特定の将来期間に対する現在の予想が、時間の経過とともにどのように変化していくかを示すものです。例えば、新たな動きを受けて、アナリストが翌年のEBITDA予想をどのように修正するのかを追跡することができます。
- ローリング・複数期間予想: 翌4四半期や会計年度など、複数の将来期間にわたる予想を一度に比較できるものです。これにより、予想が短期的にしか改善していないのか、それともより長期的な視点でも改善しているのかを把握するのに役立ちます。
これらのインジケーターを組み合わせることで、予想そのものだけでなく、市場予想が時間の経過とともにどのように推移するのかについても、より容易に分析できるようになります。
株式スクリーナーに新たな予想タブ
予想は、企業間で比較できる場合に特に役立ちます。そこで、株式スクリーナーに専用の予想タブを追加し、主要な予想指標を1か所にまとめました。
これらの指標を列、フィルター、並べ替え基準として使用して、予想される収益性、キャッシュフロー、負債、費用、および予想バリュエーション別に企業を比較できます。
たとえば、EBITDA予想が上方修正されている企業を把握したり、同業者間の予想EV/EBITDA倍率を比較したり、予想フリーキャッシュフローでフィルタリングしたり、アナリストの予想が変化している企業を見つけたりすることができます。
その他の確認方法
主要な予想データは、「詳細」などのクイックアクセスビューでも使用できるため、メインのワークフローを離れることなく予想を確認できます。
TradingViewのモバイルアプリでも同じ指標を利用できます。つまり、デスクトップから離れている場合でも、市場予想をモニターしたり、企業を比較したり、アナリスト予想の変化を把握することができます。
なぜ重要なのか
市場は、過去の実績だけでは動きません。市場予想、そしてその予想がどのように変化するかに左右されるのです。
拡充された予想指標により、表面的な予想にとどまらず、より本質的な問いを立てることができます。例えば予想される売上高成長率は、利益率の拡大に支えられているのか?フリーキャッシュフローは改善しているのか?負債は増加すると予想されるか?企業は、予想バリュエーションベースでは依然として魅力的であるのか?といったものです。
今回の更新により、TradingViewワークフローに、将来予想に関するより多くのデータが盛り込まれ、価格変動、ファンダメンタル、予想、スクリーニング、チャート分析を1か所にまとめることができます。
今後も、TradingViewのファンダメンタルデータを拡張し続け、より多くの背景情報を基に、より少ない追加ツールでマーケットを分析できるようにします。ぜひご意見をお聞かせください。皆様のフィードバックが、改善に繋がります。
TradingViewチーム


